Midnight Sunソーラー設計チームが開発した未来のソーラーカー
World Solar Challenge(WSC)に参戦するWaterloo大学のMidnight Sunソーラーチーム
1988年度以降、Waterloo大学のMidnight Sunソーラーチームは、顧問のGordon Savage教授の指導の下、ソーラーカーを製造し、American Solar Challenge(ASC)およびWorld Solar Challenge(WSC)に参加しています。これらの大会は、1年おきに交互に開催されます。電気系統チームの舵取りは、Minghou Ji(エンジニアリングマネージャー)、Yifei Li(ハードウェアエンジニア)、およびTaiping Li(ハードウェア設計者リーダー)が行っています。
Minghou Ji氏、Midnight Sunソーラーチームのエンジニアリングマネージャー
Yifei Li氏、Midnight Sunソーラーチームのハードウェアエンジニア
Taiping Li氏、Midnight Sunソーラーチームのハードウェア設計リーダー
これまでに、チームは、他の多くのソーラーチームと同じように、3輪で運転手1名のみの運転室を備えたチャレンジャークラスのソーラーカーを製造していました。現在、Midnight Sunは、いつか一般消費者のためのソーラーカーを実現できると期待を持てるくらいの技術開発を推し進めている一方、はるかに複雑なクルーザークラスの車両製造という課題に直面しています。メンバーは、2016年以降Midnight Sun 12の製造に取り組んでおり、2018年のASCに参戦する予定です。現在は、車体製造のCADの初期段階で、電気系統の設計が進行中です。チームの短期目標は、2017年12月までに運転可能な車を作ることです。
彼らは、コントローラー基板、電力管理基板、インターフェイス基板、複数センサー、異なるレートで放電する1300個のセルの電圧バランスを取る重要な電池管理システムなどを含む複数の基板を設計しています。また、全てのメインコントロール基板を対応する単一のドーターカードも設計しました。彼らが設計する基板の多くは、2~4層で比較的高密度です。
Altium Designerで設計されたコントローラー基板
チームは、常時20名ほどのメンバーが活動しています。Waterloo大学は、コーオプ教育モデルを導入しており、学生は、学内学習と、Microsoft、Tesla、Intel、Appleなどの企業でのインターンシップに参加する学外学習に学期を分けて学ぶことができます。Waterloo大学は、科学および技術のリーダーとして認められており、学術環境と業界との橋渡しに成功しています。
将来の就労に有用な非常に実践的な方法で、1人の設計者が年間10~15枚の基板を設計することができます。
Altium Designerで設計された電源分配基板
このように要求の厳しいチームプログラムのための基板を設計する一方、このような学生がどのようにAltium Designerを体験するのかを知りたかったので、最も便利で役に立った点について尋ねました。彼らは、非常に簡単に使用でき、準備から作業開始までわずか1週間だったと答えました。チームメンバーは常に入れ替わるので、新しいメンバーが短時間で使用できるようになるソフトウェアは非常に有効です。また、ワークフローを簡単にするための統一された設計プラットフォームやBOMビルダーも気に入っているそうです。最後に、3Dとメカニカルシステムの統合も非常に役に立っているとのことでした。
興味をお持ちの方は、Midnight Sunのwebサイトにアクセスすることをお勧めします。近未来の次世代イノベーターは、Minghao氏、Yifei氏、Taiping氏のような情熱あふれる学生であることは疑問の余地がないでしょう。もちろん、Altiumの全従業員にとって、Midnight Sun 12のようなすばらしいものを作り続けられるよう、彼らにPCB設計ツールを提供することよりも名誉なことはありません。